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最新パリレポート L'rapport de Paris-リアルなパリの情報をフリーライターの加納さんがお届けします-
Date:2012.11.26
Vol.56 | パティスリー「ルノートル」の“ビュッシュ・ド・ノエル”
フランスはパリ14軒、南仏に2軒の店を構え、イベントやパーティーなどの仕出しでも第一人者だ。
初年度のソニア・リキエルから始まり、ユベール・ド・ジバンシーやフィリップ・スタルク、カール・ラガーフェルドなどを経て、2011年はイラストでおなじみのサンペ。デザイナーの個性あふれたオブジェのように美しい(そして味のおいしさもしっかり追求した)特別仕立ての高価なビュッシュは大人気。毎年800~1000個が売れるそうだ。
まずクリエーターがデザインやアイディアを出し、それを「ルノートル」のチームが菓子という食べられるものに体現していくアプローチ。依頼を出すクリエーターはみな食いしん坊でこのパティスリーのファンばかり。刺激的かつ友好的なアプローチが毎年展開されるという。
通常3ヶ月ほどの開発期間を取るが、ケンゾーとのコラボは2日間というスピード完成。クリスチャン・ラクロワは、出身の南仏を意識した南仏クリスマスの定番"13種のデザート“や、この土地オリジナルの布モチーフをベースに新たなデザインを起こすなど、食べるのがあまりにもったいないようなオブジェ的ビュッシュでチームを感動させた。
一番売れたのは?という質問の答えは、フィリップ・スタルク。四角形に木の模様をあしらった、シンプルプリミティフな作品だった。
「毎年、新たな歴史を刻んでいるコラボレーション・ビュッシュ。その歴史の創造に参加するのは非常にエキサイトで幸せなことです」とクレンゼー氏。「ルノートル」の伝統と革新に満ち溢れた取り組みが今後も楽しみだ。
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加納 雪乃 Yukino Kano
フランスの食文化を専門とする、パリ在住のフリーのライター兼コーディネーター。インターネットでフランスのレストランについての情報を発信し、レストラン選択のアドヴァイスなどを提供。
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