最新パリレポート L'rapport de Paris-リアルなパリの情報をフリーライターの加納さんがお届けします-

Date:2014.05.19

Vol.74 | 老舗パティスリー「ルノートル」の料理教室

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アマチュア向けの料理&製菓学校が大流行しているパリ。本格的な学校はもちろん、カジュアルポップな料理雑貨ショップの一隅で開催する手軽な雰囲気の料理アトリエや、高名な料理人やパティシエがプロデュースしたもの、有名生産者とコラボしたアトリエなど、実にバラエティー豊富になってきた。
百花繚乱な料理教室の中でも、高い人気を誇るのが、老舗パティスリー「ルノートル」が提案するアマチュア向け教室。プロ向けの教室は「ルノートル」の本拠地であるパリ郊外で行なわれているが、アマチュア向けは、利便性のよいパリ中心地。シャン・ゼリゼ大通りとシャン・ゼリゼの庭に囲まれた瀟洒な建物「パヴィヨン・ルノートル」で行なわれている。ここは、「ルノートル」がパリ市から借りている建物で、レストラン、調理器具&料理本&ルノートルの紅茶やクッキーなどを売るブティック、そして料理学校が入っている。

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一日に2~6コースもの、料理&製菓のアトリエを提案。2~3時間コースが主要だが、中には一日がかりのコースも。料理は、野菜、肉といった食材をテーマにしたものや、レセプション、カクテルパーティーなどシーンを切り口にしたもの、また、前菜&主菜&デザートからなるコース料理を作るものなど。「ルノートル」の得意分野である仕出し料理もある。世界の料理や、ワイン&料理のマリアージュ、ワインアトリエも用意されている。

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そして、「ルノートル」の真骨頂であるデザート。基本の生地をじっくり学ぶコースから、オペラ、サントノレ、フイユ・ドートンヌなどメゾンの名物パティスリーを作る本格的講座、マカロンやブリオッシュ、ケークなど、ヴィエノワズリーや焼き菓子も大充実。ガストン・ルノートルのお菓子に対する愛情とエスプリをたっぷり学べる。
お菓子アトリエは女性の姿が多めだが、料理となると男性が多くなる。フランス男性は、料理を食べるのはもちろん、家族や友人たちに作って振舞うのも大好きなのだ。また、8~17歳くらいまでを対象にした子供用のアトリエは常に早い時期から満席になる。

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「ルノートル」の高い技術を身につけているプロの料理人&パティシエによる、丁寧なレッスン。人数は6~8人が多く、こぢんまりとして和気藹々。

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窓からはシャン・ゼリゼ通りや豊かな緑が見え、環境抜群。レッスンの前後には、併設レストランで食事やティータイムを楽しめるし、レッスンで使って気に入った道具を買うこともできる。

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自分自身の趣味で来る人も多いが、誕生日やクリスマスのプレゼントにもらった、と参加する人も多いそう。いまや料理教室は、おいしくて気の利いたプレゼントとしても需要が高くなってきているようだ。

Information-レポートに出てきたお店などを紹介します。

http://www.lenotre.com/FR/ecoles/ecoles-amateurs/inscription
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加納 雪乃 Yukino Kano

フランスの食文化を専門とする、パリ在住のフリーのライター兼コーディネーター。インターネットでフランスのレストランについての情報を発信し、レストラン選択のアドヴァイスなどを提供。

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