最新パリレポート L'rapport de Paris-リアルなパリの情報をフリーライターの加納さんがお届けします-

Date:2009.09.16

Vol.18 | オリーヴ・オイル「Première Pression Provence(PPP)」

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バターのおいしさに定評のあるフランスだが、ヘルシー食生活の人気に伴い、オリーヴ・オイルにも、ひときわ注目が集まるようになってきている。オリーヴ・オイルは、カロリー量こそ他のオイルや油と同じくらいだが、良質で健康によい油脂として、ナチュラル健康食品として、ヘルシーな食生活に欠かせない食材だ。
フランスにおけるオリーヴ・オイルの名産地は、プロヴァンス&コートダジュール。AOC(原産地統一呼称)を持つ地域も多く、生産量こそ少ないが、良質で希少なオイルが作られている。

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この地のオリーヴ・オイルにひときわフォーカスしたブランドが誕生した。「Première Pression Provence(PPP)」だ。
仕掛け人は、オリーヴ・オイルの名ブランド「Olivier&Co.」の社長、オリヴィエ・ブッサン。この新ブランドは名前の通り、プロヴァンス産のオリーヴ・オイル、しかも最良質のものだけを選りすぐっている。
面白いのは、産地別や地域別、といった大雑把な分類でなく、生産者単位という細かな分類で、種類を分けている点。
北はニヨンから南はニースまで、小規模にオリーヴ・オイルを造っている職人31人と取り引き。それぞれの職人の名前と生産地域を入れたパッケージで販売している。

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全34種揃うオリーヴ・オイルは、その風味の違いにより3種に分類されている。
未完熟のオリーヴで作られる“緑”は、アーティチョークやハーブの香りをと軽い苦味があり、パスタやマリネ、サラダにぴったり。
黒く完熟した実を使う“熟成”は、優しい香りとフルーティー感があり、野菜料理に最適。
完熟した実を数日寝かしてからオイルにする“黒”は、甘みがあり、キノコやドライフルーツ、時にはカカオの香りも持ち、シンプルに焼いたジャガイモや、パティスリーとの相性がよい。

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オリーヴ・オイルは光や空気を嫌うので、パッケージは、光を遮断するステンレス製。250mlと小さめサイズで、新鮮なうちに 使いきれるのがうれしい。いろいろな味をコレクションして、用途によってオリーヴ・オイルを使い分けるのも楽しいだろう。
センスのよいデザインなので、テーブルに直接置いても映える。 (それぞれのオリーヴ・オイルの個性を踏まえた、何種類かのオリーヴ・オイル入りパンをぜひ作ってみてください!)

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オリーヴ・オイルの人気が高まるとともに関心が高まってきた、オリーヴ・オイルの細かな種類やトラーサビリティ。そんな消費者の関心ポイントを見事についた、おいしくおしゃれなオリーヴ・オイルが登場したと言えよう。

Information-レポートに出てきたお店などを紹介します。

Première Presson Provence
9 rue Martyrs 75009 Paris
01 48 78 86 51
3 rue Antoine Vollon 75012 Paris
01 53 33 03 59
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加納 雪乃 Yukino Kano

フランスの食文化を専門とする、パリ在住のフリーのライター兼コーディネーター。インターネットでフランスのレストランについての情報を発信し、レストラン選択のアドヴァイスなどを提供。

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