最新パリレポート L'rapport de Paris-リアルなパリの情報をフリーライターの加納さんがお届けします-

Date:2009.07.14

Vol.16 | 「プラザ・アテネ」 ミシャラクコレクション

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パリきっての高級ホテルの1つ「プラザ・アテネ」。2000年からこのホテルのシェフ・パティシエを勤めるクリストフ・ミシャラクは、2005年のクープ・デュ・モンド・ド・ラ・パティスリーでフランスチームのキャプテンとして優勝した、フランスでもトップ・パティシエの一人として注目を浴びている人物だ。1997~98年には、神戸の「グレゴリー・コレ」で働いた経験もある。

数年前から「プラザ・アテネ」で、ファッション業界のように、春夏と秋冬のパティスリー・コレクションを発表している。2009年春夏コレクションを紹介しよう。

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エクレールやギモーヴなどクラシックなパティスリーを思い切りモダンに作り変えたり、スーパーで売っているような駄菓子の味をマカロンに組み込んだりと、常にスタイリッシュでアヴァンギャルドな作品を発表するミシャラク。今回のコレクションも、トップホテルにふさわしい、手間隙をかけた、ラグジュアリーでユニークなパティスリーが勢ぞろいしている。

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Mon doudou Plaza(私のプラザのぬいぐるみ)

ヌガティーヌにチョコレート&イチゴ&スミレを合わせた お菓子に、マジパン製のクマ。赤いクマは、プラザ・アテネのマスコットぬいぐるみだ。春夏が旬のイチゴをふんだんに楽しめる。

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Mon petit navire(私の小さなお舟)

チョコレートベース生地に、アプリコットのコンポートと塩バターキャラメルクリーム。夏になると、公園の池に舟を浮かべて遊ぶ子供たちをよく見かけるが、こんな舟を食べながら、舟遊びをしてみたい。

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Religieuse qui a la pêche(元気な修道女)

Pêcheは“桃”の意味だが、à la pêcheで“元気な”という意味になる。修道女を意味する古典的なお菓子ルリジューズにペーシュ・ド・ヴィーニュ(桃の一種)のクリームをたっぷり詰めて、帽子をかぶって颯爽とスケートボードに興じる修道女をクリエイト。

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Mac Freesbee(マック・フリスビー)

グリオットとオレンジの花を香らせたクリームをはさんで、フリスビー型のチョコレートを貼り付けたマカロン。マカロンのヴァリエーションは、ミシャラクの得意分野のひとつ。毎回、思いがけない味のマカロンを提案する。

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Red Power(レッド・パワー)

フィナンシエに、イチゴのバヴァロワ、イチゴのクーリ、 ライチのクリームをかぶせた、真っ赤な花。 パティスリーというよりは、レストランデザートに近い、 手の込んだフレッシュさが身上の一品。


イチゴをはじめ、夏らしい果物をたっぷり使った、ヴィヴィットな色合いの創造性豊かなパティスリーたち。プラザ・アテネのサロン・ド・テ“La Galerie des Gobelins”で夏いっぱい楽しめる。

Information-レポートに出てきたお店などを紹介します。

Plaza Athénée
25 avenue Montaigne 75008 Paris
01 53 67 66 65
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加納 雪乃 Yukino Kano

フランスの食文化を専門とする、パリ在住のフリーのライター兼コーディネーター。インターネットでフランスのレストランについての情報を発信し、レストラン選択のアドヴァイスなどを提供。

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