最新パリレポート L'rapport de Paris-リアルなパリの情報をフリーライターの加納さんがお届けします-

Date:2008.11.17

Vol.8 | ブリストルサンドウィッチについて

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パリを代表する超高級ホテルのひとつ「ル・ブリストル」。同ホテルのメイン・ダイニングはミシュランの2つ星エスポワール(3つ星に近い2つ星)という高い評価を得ており、その料理とデザートのおいしさはパリでもトップクラスだ。

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そんなホテルでこの9月から、新作サンドウィッチが登場する。
考案は、メイン・ダイニングのシェフでもあるエリック・フレション。とても庶民的で気軽なストリートフードであるサンドウィッチを、超高級ホテルにふさわしい形にアレンジしたものだ。

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プレートに乗る3種類のミニサンドウィッチ。パンの大きさは、3cmx15cmほど。前菜、主菜、デザートと、フランスの食事スタイルに則したセットになっている。
毎月のように内容は変わるが、9月のサンドウィッチは、前菜が、オリーブ入りフガス&シェーヴルチーズ、バジル、ラディッシュ、トマト、アスパラガスなどの野菜。主菜は、ベーコン入りバゲット&卵、ハム、ベーコン、トマト、レタスなどで、クラブハウス風。デザートは、ブリオッシュ&フレッシュフランボワーズ、ミント、フランボワーズソース。

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パンはもちろん自家製。レストランで出すパンと同じレシピだが、食べやすいよう、かなり細長い形に仕立ててあり、昼夜それぞれのサーヴィスの直前に焼き上げる。

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一緒についてくるドリンクにも注目。実はこれ、サンドウィッチ・ドリンクなのだ。スムージーのようなとろりとした食感のドリンク。一口飲むと、口の中に、パリのサンドウィッチの定番、“ジャンボンブール(ハムバターサンドウィッチ)”の味わいが広がる。 ハム、ハムのブイヨン、バターをミキサーにかけたものをグラスに注ぎ、カリリと焼いたパン粉をまぶしている。
フレッシュで高質な食材をたっぷり使い、栄養管理にも気をつけたサンドウィッチは、いずれも、単なるサンドウィッチを超えたおいしさ。
小腹が空いたときの軽いランチやディナーにぴったりで、軽い食事を求める最近の傾向を反映した作品だ。

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「ル・ブリストル」のサロンドテという飛び切り優雅な雰囲気の中でいただく、サンドウィッチのイメージを超えた、新感覚サンドウィッチプレート。
38ユーロという値段は高めだが、このホテルの雰囲気や洗練されたサーヴィス、そしてサンドウィッチの質を考えれば、試す価値は多いにある。

Information-レポートに出てきたお店などを紹介します。

Le Bar du Bristol
112 rue du Fg. St-Honore 75008
01 53 43 43 42
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加納 雪乃 Yukino Kano

フランスの食文化を専門とする、パリ在住のフリーのライター兼コーディネーター。インターネットでフランスのレストランについての情報を発信し、レストラン選択のアドヴァイスなどを提供。

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