最新パリレポート L'rapport de Paris-リアルなパリの情報をフリーライターの加納さんがお届けします-

Date:2013.06.24

Vol.63 | カフェプリュニエのパン料理

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パリきっての魚介類レストランとして高い評価を得ている「プリュニエ」。1872年の創業で、牡蠣を自慢にする店として始まり、今では魚介全般にわたって質の高い料理を出すレストランとして人気を得ている。現在は、シックな雰囲気の16区にアールデコの優美な内装を残した本店と、にぎやかなエリアのマドレーヌ寺院に面したカジュアルシックな「カフェ・プリュニエ」の2店舗を構え、魚介とカヴィアの名店として100年以上前と変わらぬ人気を誇っている。

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優美な本店もお勧めだが、気軽に立ち寄れるマドレーヌ店は、ショッピングの合間やなにかと忙しい旅行時にピッタリの場所。日本人の嗜好によくあう繊細で上質な魚介料理を楽しめるレストランだが、この店にはパンやクレープなどの粉モノを小気味よく使ったいくつかのスペシャリテがある。

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まずは、この店の名物料理の一つ、カヴィアのクラブ・サンドウィッチ。かわいらしい形に型抜いたパン・ド・ミ(食パン)に、クリーミーなブリーチーズ、トマト&サラダ菜、そして上部にカヴィアをたっぷり載せた贅沢なクラブ・サンド。カヴィアの名店の名に恥じない、カヴィアのおいしさをたっぷり楽しめる逸品だ。

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この3月に期間限定で登場したのは、3種類のクレープ。ソバ粉のクレープにカヴィア、トンカ豆を混ぜた粉のクレープにイクラ、フェンネル風味のクレープにサーモン。繊細な香りを組み込んだクレープに、それぞれの風味にピッタリあう魚介のあしらった軽食。おいしいワインを傍らに、シンプルかつラグジュアリーなカジュアルランチを提案した。

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さらに4月には、北アメリカはメイン地方の名物ファストフード、ロブスター・ロールから発想した、ロブストレルを提案。モロッコ風パン“ムスマン”(M’Semen)に、メイン産オマールエビを贅沢に乗せた一皿に仕上げた。
カヴィアやオマールエビといった定番高級料理を、クレープスタイルやホットドックのイメージでセンスよくカジュアルダウンさせた、「カフェ・プリュニエ」の名物料理たち。そこには、パンを初めとする粉ものの存在がセンスよく光っている。料理におけるパン使いにヒントを得られるラインナップに出会えるレストランだ。

Information-レポートに出てきたお店などを紹介します。

Café Prunier
15 place de la Madeleine 75008 Paris
+33 1 47 42 98 91
12時~14時30分 19時~23時
日休
http://www.prunier.com/cafe-2
※新規ウィンドウが開きます
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加納 雪乃 Yukino Kano

フランスの食文化を専門とする、パリ在住のフリーのライター兼コーディネーター。インターネットでフランスのレストランについての情報を発信し、レストラン選択のアドヴァイスなどを提供。

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